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せふんちゃんの名言はぴかいち

チョコレート嚢胞の手術をした話⑥

 ≪手術前日から当日の流れ≫ 
 
オペ前日、14時。
産婦人科病棟へ入院。
 
ナースステーションに行ったら、ほかのオペ患者で4人部屋が埋まってしまい、個室になってしまうと言われた。
1日あたり3300円上乗せが保険外なのでこれは結構痛かったが、まあ仕方ない。
 
そもそも、なりたてホヤホヤお母さんたちと相部屋もしくは近い部屋だと、夜中に授乳のために起きたりして物音が気になるかもと危惧していたので、それとは正反対の1番静かな部屋になったのだ。
 
トイレも独立洗面台もあり、快適さは言うまでもない。
 
 
お願いしていた友人スタッフが入院手続きをしてくれた。自分で頼んでおきながら結構ウケる。
 
明日へそに器具突っ込むからへその掃除するね!と言われ、友人にへそを掃除させた人間がこの瞬間に爆誕してしまう(ごめん、ありがとう……)。
 
入院時は同意書のサイン祭りなので、ボールペンが1本あると助かる。
  
テレビカードは前の人が忘れていったみたいで300分くらい残ってた。
 
オペ日のタイムスケジュールはこの日教えてもらえることになっていた。13時オペ室入室予定で、必ず家族1人が付き添いに来て欲しいとのことだった。
 
主治医と麻酔科医から最終説明を受けて、麻酔の同意書にサインをした。
 
18時の夕食の後、お風呂に入って、20時に排便を促す座薬を挿肛。消灯となる。
 
 
 
オペ当日。
朝7時、再び座薬を挿肛。
絶食、10時まで飲水OKの指示をもらい、補液を点滴した。
 
 
13時。
点滴にグルコース入ってなかったら低血糖で死ぬなこれは。と思うくらい、お腹ぺこぺこの状態。オペ室まで点滴台をついて看護師さんと一緒に歩いて手術室へ。
 
中に入ると、主治医を筆頭に術前説明などで全員話したことがあるスタッフさんたちが迎えてくれた。安心感がある。
 
見学で入っていた研修医の先生も元々知っている女医さんだったのでよかった。私の体で勉強してくれ~。
 
手術台に寝ると、すぐに心電図をつけた。しばらくモニターしたあとマスクから麻酔が入ってくる。まぶたは自然と閉じていった。
 
 
看護師さんの声がけにうっすら意識が戻った。
 
たぶん部屋に戻ってきた。
 
声が出ていなかったのか、母が補聴器をつけ忘れているのか、母に返事は聞き取ってもらえなかった。
 
 
そして寒いのなんの、体の震えが止まらない。
 
 
ブルブルしていると、母親が驚いているのが聞こえた。看護師さんが、これはシバリングといって……と丁寧に説明してくれていた。
 
母よ、私の視床下部はまだおねむなのだ。オペ後に電気毛布を使う理由を前もって話しておいたのだが、いざ目のあたりにするとビビるらしい。
 
電気毛布でしばらく体を温めてもらった。
それでもとても寒くて、この晩は恒温動物の辛さを味わった。
 
 足には末梢循環をよくするためのフットポンプを装着した。
ふくらはぎをずっともみもみしてくれるもので、オペ後歩けない患者には血栓塞栓予防のため必須だ。
 
あとは尿カテーテルが入っているので、尿は自然と外のビニールバッグへ排出されていく。
 
夕方、同期からお菓子の差し入れが届いた。うさちゃんのかわいい入れ物がこちらを向いていて嬉しかった。
 
この日は何度か起きながらも寝つき、合間にスマホで連絡をとった。