よく考えてみたら人生は美しい

せふんちゃんの名言はぴかいち

チョコレート嚢胞の手術をした話③

≪受診を覚悟するとき≫
 
2019年9月1日。
自宅から車で小一時間ほどの場所に高校時代の友人が住んでおり、その近辺で遊ぶ約束をしていた。インスタで有名だというかき氷屋に行った。
 
白いふわふわくまちゃんかき氷。
その可愛さに満足するまで写真を撮って、食べ始めた。
 
ちなみにこの日が先月からちょうど1ヶ月で、そろそろ生理が来る頃かとスタンバってた状態であった。
 
食べ進めるうち、腰がずーんと重くなってきたので、ああ、生理きたかなあと思った。
 
でもでも、かき氷は甘くてすうっととけていってかわいくて美味しいし、あったかいお茶も脇にあってサイコ〜じゃんねと思っていた。
 
……お腹、めっちゃイタ!!!!
 
まただ。
 
先月のことを鮮明に思い出していた。吐き気と共に。
 
 
お腹痛いからトイレ行ってくる、と友人とくまちゃん(概念)に告げて席を立った。
 
不運なことに、1つしかないドアの印は、赤色だった。
ノックをしても、無音だった。
 
目の前には水道があり、限界だったのでそこで戻してしまった。
 
店員さんが通りかかって、多分吐いてるのが分かったのだと思う。なるべく綺麗に流せるだけ流した後、店員さんが来て次亜塩素酸でしっかり消毒していた。
衛生管理のできている店だな〜と爆上げした。そんなことよりその節は本当に申し訳ありませんでした。
 
その日は友人が気を遣ってくれて、早めに解散となった。お互い楽しみにしていたのに申し訳なかった。
本当にごめんね、と謝ったが、側にいても自分には何もできないから、との申し出に、そのあまりの優しさに、全私が泣いた。BIG KANSHA!
 
まあ後日聞いたらただうんこしてただけだと思われてたらしいけど。それはそれで気遣ってくれていたのでありがたい。
 
 
さて。生理初日に激しい腹痛。嘔吐。2回連続。
 
――今までと違うことが起こっている!
 
 
この日をもって、いよいよ婦人科を受診しなければならないと考える。
 
 
※ちなみにこれはメチャ遅です。
普段よりもかなり重い生理痛やPMSが出たら、すぐ婦人科を受診しましょう。実は生理中じゃないと検査してもわからないことがあります。
生理中だからといって受診を避ける必要はありません。 
 

チョコレート嚢胞の手術をした話②

≪はじまりは突然に≫
初めて症状が現れたのは2019年8月1日。室内にいても暑い日だった。
 
生理初日でいつもの腰の重さがありつつ、腹痛がだんだんひどくなってきたので痛み止めを飲もうと考える。薬のある1階へ戻るため4階から階段を下っていた。
 
……が。2階までたどり着いた時点で、
 
めっちゃお腹イタ!!!!
 
加えて貧血でくらくらして立っていられない。
近くのトイレに入ってしばらくしゃがんでいた。
 
このままじゃあ、薬、取りに行けないな。
PHSで同期の名前を探す。
ごめん、痛み止め、2階のトイレまで持ってきてほしい、本当にごめん、と伝えた。
 
彼は心配そうな顔ですぐにかけつけて、大丈夫かと私に声をかけてくれた。
このとき私は貧血と生理痛のひどいバージョンだと思っていたので、少し休んだら戻るから大丈夫、と答えた気がする。
ここはあまり覚えていないが、受け取った薬は確実に飲んだ。
 
君は最高の友達だよ。セクシーサンキュー。
 
しかし、その後も一向に痛みが治まらない。それどころか、どんどん痛みが増していく。
 
――これはやばい。
 
トイレの近くにいたスタッフさんに助けを求めた。
横になりたいです、と伝えたら、他のスタッフさんも呼んでくださったみたいで空きベッドを貸してくれた。優しい。
 
だんだんと寒くなってきて、手足の先が冷えてしびれていくのを感じた。浅い頻呼吸になってきて、嘔吐した。その横でかけつけた救急外来の看護師さんが外来担当の先生に電話してくれていた。
 
あ〜仕事中なのに迷惑かけちゃってごめんなさい、と情けなさと不安と混乱で涙がぽろぽろ溢れてきた。
 

先輩が状況把握のために見に来てくれた。まあ、見せられたもんではありませんでしたが……(お腹と腰の痛みに丸まり、泣きながら吐くという、ひどいありさまだっただろう)。

 

今日はこのまま受診して帰宅してね。親御さんには連絡しておくから、明日は休んだ方がいいよと伝えてくれた。
オーマイゴッドファーザー!(女性なのでファーザーではない)軽率に神である。
 
診察のため、ベッドに寝たまま救急外来へ運ばれた。移動の間、看護師さんがずっと大丈夫だからね、ゆっくり呼吸してね。と声をかけ続けてくれたおかげで、何とか呼吸苦はおさまり、手足の感覚も戻ってきた。
 
 
外来患者が途切れるまで待ち。最初に飲んだ薬は多分吐いてしまったので、ロキソニンをもらって飲んで落ち着いた頃、内科の先生に診察してもらった。
 
お腹押されると、めっちゃ痛いけど、そんなん押したら誰だって痛いやろ!!!!とも思った。
 
問診と触診により、もしかしたら婦人科系の疾患かもしれないので、心配だったら婦人科を受診してね、とのことだった。しばらく横になって寝ていたら、痛みが治まってきた。
 
 
ここで私の悪いところ、“能天気”が爆裂する。
 
 
痛みが治まったので帰宅し、
とりま何もなかった!!!!
……で、終わってしまったのである。
 
いや、帰らずにそのまま婦人科の先生に診てもらいなさいよ。タイムマシンに乗ってこのときの私にぷんぷん丸かまさなきゃいけません。
 
この考え方から分かるように、私はスーパー楽観的鳥頭のナオン(女)なのです。

チョコレート嚢胞の手術をした話①

≪はじめに≫
 
インターネット上に溢れるさまざまな体験談を読むのが好きなので、自分の話もインターネットに残しとこ!と思って書き始めました。

健康寿命が延び、入院や手術を経験せずに一生を終えていく人も多いかと思います。
突然の知らせに、手続きや流れが分からない……と、悩む方も多いはずです。
 
私の経験をもとに記述しますが、もしかしたら何かの役に立つかもしれないので入院時に使える医療費の制度についても一部共有します。
 
 
まず、主題となるチョコレート嚢胞は女性しかならない卵巣の病気です。
 
この病気のこと、女性にも男性にも、そうでない方にも知ってほしいです。
 
自分のパートナーや家族、友人など身近に同じような症状で苦しんでいる人の早期発見のきっかけになるかもしれないからです。
病気についてこういう症状があるんだ、治療法があるんだと知識を持つことは誰にとっても決して無駄ではないと思います。
 
同じ病気でも、進行具合や症状の現れ方は人それぞれなので、一例として読んでいただきたいです。私は、薬物治療と外科手術とを経験しました。薬の内服は8月末で一旦中止する予定なので、その後の経過も追ってこちらにご報告できればと思います。

とにかく「体験談」として書いたので、めちゃくちゃ細かくて長いです。内容ごとに記事を分けていますが、めちゃくちゃ暇なときにどうぞ。
 
読む上で念頭に置いてほしいことは、私は病院で働いていること、締め切りギリギリまでやらないアホちゃんタイプであることです。
 
 
 
時系列順に書いていきます。以下に目次を。
 
・はじめに
 ①このページ。
 
・初発症状
  ②2019.8.1 救急外来受診
   ③2019.9.1 1か月後のできごと
 
産婦人科を受診する
  ④2019.10.9 地獄椅子
  診察を受けてから治療方針をとても悩みました。
 
・入院前の準備
  ⑤2020.2.5 オペ前説明
   2020.2.25 高額医療費制度の申込み
 
・入院中のこと
  ⑥2020.2.26 入院
  ⑦2020.2.27 オペ
  ⑧2020.3.2  退院
    2020.3.5  高額医療費制度の認定証届く
        2020.3.9  職場復帰
       
・まとめ
  ⑨お伝えしたいことはこちらに。
 
 
 
ちなみに、どれくらい治療費が掛かったかは、以下の通りです。
受診+処方薬で毎月約3,000円。
入院費は算定として25,900点でした(1点=10円なので259,000円)。ここには個室費用が加算されていないかもしれません。よく分かりませんでした。
ここに高額医療費制度を適用して、退院時支払いは約120,000円でした。
退院後、もともと加入していた保険へ申請をして、240,000円くらいおりました。保険は入っておこう~。
 
※入院費や治療費、加入している保険、使える制度は病院や個人によって変わるので、あくまで私の場合は、という数字です。ご参考までに。